ハラスメントの名称
世間で騒がれるハラスメントの名前と、その概要を上げてみます。
- パワーハラスメント(パワハラ): 上司や同僚からの権力を利用した嫌がらせやいじめ。
- セクシャルハラスメント(セクハラ): 性的な言動や行為による嫌がらせ。
- マタニティハラスメント(マタハラ): 妊娠・出産・育児に関連する嫌がらせ。
- パタニティハラスメント(パタハラ): 男性の育児休業取得に対する嫌がらせ。
- ケアハラスメント(ケアハラ): 介護に関連する嫌がらせ。
- モラルハラスメント(モラハラ): 倫理や道徳に反する言動や態度による精神的な嫌がらせ。
- ジェンダーハラスメント(ジェンハラ): 性別に関連する嫌がらせ。
- ロジカルハラスメント(ロジハラ): 論理を用いた精神的な嫌がらせ。
- テクノロジーハラスメント(テクハラ): IT機器の操作が不慣れな人に対する嫌がらせ。
- アルコールハラスメント(アルハラ): 飲酒を強要する嫌がらせ。
ここに上げたのは一部の言葉です。上げればきりがないのですが、世の中が許さない時代になってきたのです。一斉に大騒ぎするメディアには大歓迎できませんが、これも世界を良くしていくための乗り越えなければならない階段だと思います。
ハラスメントの乱立
これらのハラスメントは、職場や社会での問題行動として認識されているようです
しかし、中にはあまり耳にしたことがない物もあります。とにかく、日本人の性格なのでしょう。何かが話題に上がると、次々と関連する言葉が生まれてきます。まさに、新語が乱立してくるのです。勿論取り上げ、問題点を明らかにして、その対策をとるべき内容だと理解はしています。
ただ、それも言うかと思うほど、新しい名前を作ること自体を単純に面白がっている。と感じるのは、私だけなのでしょうか。前段に上げられているハラスメントを二つほど掘り下げてみたいと思います。取り上げるのは「モラルハラスメント」と「カスタマーハラスメント」です。
モラルハラスメント
モラルハラスメント(モラハラ)は、相手に対し精神的な嫌がらせなどを与える事です。これは、物理的な暴力とは異なります。言葉や態度で心理的圧力や嫌がらせを行い、精神的に健康を侵害するものです。普段の言動でごく自然の対応をしているだけと思っての言動にも今一度振り返る事です。家族だからと言って、きつく叱責することはあります。ただ、その回数や内容によってはハラスメントと言われてしまうのです。本当に気を付けて発言しないといけないと思います。
具体的な事例
モラルハラスメントの具体例を上げると、以下のようなことがあります。
- 侮辱的な発言や嘲笑
- 無視や排除
- 過剰な批判や指導
- 相手の仕事や努力を認めない、無価値とする発言
- 不公平な扱い
認識
これらを見ると、自身にも当てはまる。というものが有りませんか?モラハラは、加害者側にはその言動がハラスメントに該当する。という認識が無い場合も多いのではないでしょうか。普段の言動が、無意識のうちに相手を傷つけていることがあるのです。その結果、被害者自身の自己評価を落とし、自信を喪失させていることも考えられます。
対策は
このような状態が継続すると、ストレスから体調を壊す場合もある事が想定されます。周囲の人が、双方にこの行為がハラスメントなんだと、教えてあげることも必要です。さらに、被害者の救済として、よき相談相手になってあげることも必要です。双方に現実を認識させる事が第一です。悪い関係性を明確にし、ハラスメント行為を無くす事が重要だと思います。
カスタマーハラスメント
カスタマーハラスメントとは、顧客からの不適切な行為によって従業員が精神的・身体的な苦痛を被ることを指します。ここ最近ニュースなどで取り上げられ事が増えてきたことは良いことだと思います。実際には、かなり以前から行われていたと思います。現実に私自身の社会経験でも顧客に侮辱されたことは数えきれません。
言い分は
仕事の内容にもよると思いますが、顧客の要求が日々エスカレートしているようです。無理難題を言っても許される。と勘違いされている一部の人がいるのだと思います。「俺は客だ!金を払っているから!」と言うのがハラスメントをする顧客の言い分です。しかし、店側からすると「商品」の対価としてお金を頂くのは当然の商取引。そこに無理難題を要求されても断るのです。これをすんなり理解してくれないのがこの手の顧客です。
対策は
対策としては以下のようなものがあります
企業としてとるべき対策には以下のようなことがあげられます。まずは、社員に対して顧客対応マニュアルを策定し、その内容を教育、かつ十分な訓練を実施することが大切です。店側の対応に全く原因が無いかと言われると、そうでは無い場合もあるようなので、出来ることはやるべきだと思います。
原因と対策
その原因には、長時間の勤務で疲れても休めなかった。なども考えられます。誰しも、常に笑顔で対応することは難しいこともあります。仕事の内容に応じて、適度に休息を与える事です。さらに、適切なタイミングで社員に聞き取りなど行い、不満などを聞いてあげる事。その結果から、原因を特定し、適切な顧客対応のヒントが見つかると思います。
企業の姿勢
また、ハラスメントに対する企業の方針を策定し、全要員に周知していく事も大切です。社員が守られていることを実感できることで、顧客への対応も改善すると思います。
しかし、いくら企業側が努力しても解決できない事も有ります。その場合、法的な手続きをとることも必要です。
また、そうすることを顧客に明示しておくことも対策になるでしょう。一部の自治体で条例化されたとの報道も聞きます。しかし、現場で条例があるから優しくなってくれるとは思えません。
「ハラハラ」とは、何でもかんでもハラスメントだ!と騒ぎたてる行為の事で使うのはどうでしょう?あまりにも言葉が増えても意味が分からなくなります。できる事なら、この世からハラスメントと呼ばれる行為が消えることを願うばかりです。おそらくそうなることは無いでしょうが・・・・・